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Sorah Ash-Shuara ( The Poets ) - Verses Number 227
طسم
( 1 )
ター・スィーン・ミーム。
تِلْكَ آيَاتُ الْكِتَابِ الْمُبِينِ
( 2 )
これは明瞭な啓典の印である。
لَعَلَّكَ بَاخِعٌ نَّفْسَكَ أَلَّا يَكُونُوا مُؤْمِنِينَ
( 3 )
かれらが信者になろうとしないため,あなたは多分,死ぬ程苦悩していることであろう。
إِن نَّشَأْ نُنَزِّلْ عَلَيْهِم مِّنَ السَّمَاءِ آيَةً فَظَلَّتْ أَعْنَاقُهُمْ لَهَا خَاضِعِينَ
( 4 )
もしわれがそのつもりとなり,天から印を下せば,かれらはそれに恐れ入って謙虚になるであろう。
وَمَا يَأْتِيهِم مِّن ذِكْرٍ مِّنَ الرَّحْمَٰنِ مُحْدَثٍ إِلَّا كَانُوا عَنْهُ مُعْرِضِينَ
( 5 )
だが,慈悲深き御方からかれらに新しい訓戒が(時?)される度に,かれらはいつも背き去る。
فَقَدْ كَذَّبُوا فَسَيَأْتِيهِمْ أَنبَاءُ مَا كَانُوا بِهِ يَسْتَهْزِئُونَ
( 6 )
かれらは(それを)嘘であるとする。だが今にその愚弄することが,其実となって,かれらに降りかかるのである。
أَوَلَمْ يَرَوْا إِلَى الْأَرْضِ كَمْ أَنبَتْنَا فِيهَا مِن كُلِّ زَوْجٍ كَرِيمٍ
( 7 )
かれらは,かの大地を見ないのか。如何に多くの,凡ての尊いものを,われはそこで育てるかを。
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 8 )
本当にその中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 9 )
本当にあなたの主,かれは偉力ならびなく慈悲深い御方である。
وَإِذْ نَادَىٰ رَبُّكَ مُوسَىٰ أَنِ ائْتِ الْقَوْمَ الظَّالِمِينَ
( 10 )
あなたの主がムーサーに呼びかけ,こう仰せられた時を思いなさい。「不法な民の許に行け。
قَوْمَ فِرْعَوْنَ ۚ أَلَا يَتَّقُونَ
( 11 )
フィルアウンの民の許に。かれらは主を畏れないのか。」
قَالَ رَبِّ إِنِّي أَخَافُ أَن يُكَذِّبُونِ
( 12 )
かれは申し上げた。「わたしの主よ,かれらがわたしを(蟻?)付き呼ばわりすることを恐れます。
وَيَضِيقُ صَدْرِي وَلَا يَنطَلِقُ لِسَانِي فَأَرْسِلْ إِلَىٰ هَارُونَ
( 13 )
わたしの胸は圧迫され,またわたしの舌は(艇?)れます。ですからハールーンを,遺わし(助け)て下さい。
وَلَهُمْ عَلَيَّ ذَنبٌ فَأَخَافُ أَن يَقْتُلُونِ
( 14 )
また(その上)かれらは,わたしに罪を科しているので,わたしを殺すのを恐れます。」
قَالَ كَلَّا ۖ فَاذْهَبَا بِآيَاتِنَا ۖ إِنَّا مَعَكُم مُّسْتَمِعُونَ
( 15 )
かれは仰せられた。「決してそうではない。あなたがた両人は,わが印を持って行け。本当にわれは,あなたがたと一緒にいて,聞いているのである。
فَأْتِيَا فِرْعَوْنَ فَقُولَا إِنَّا رَسُولُ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 16 )
それであなたがた両人は,フィルアウンの許に行って言ってやるがいい。『わたしたちは,万有の主から遣わされた使徒であるから,
أَنْ أَرْسِلْ مَعَنَا بَنِي إِسْرَائِيلَ
( 17 )
イスラエルの子孫を,わたしたちと一緒に行かせて下さい』と。」
قَالَ أَلَمْ نُرَبِّكَ فِينَا وَلِيدًا وَلَبِثْتَ فِينَا مِنْ عُمُرِكَ سِنِينَ
( 18 )
かれは言った。「あなたは幼少の時,わたしたちの間で育てられたではないか。あなたの生涯の多くの年月を,わたしたちの間で過ごしたではないか。
وَفَعَلْتَ فَعْلَتَكَ الَّتِي فَعَلْتَ وَأَنتَ مِنَ الْكَافِرِينَ
( 19 )
それなのにあなたは酪いことをしでかしたものだ。あなたは恩を忘れる者の仲間である。」
قَالَ فَعَلْتُهَا إِذًا وَأَنَا مِنَ الضَّالِّينَ
( 20 )
かれ(ムーサー)は言った。「わたしが,それを行ったのは邪道に踏み迷っていた時のことである。
فَفَرَرْتُ مِنكُمْ لَمَّا خِفْتُكُمْ فَوَهَبَ لِي رَبِّي حُكْمًا وَجَعَلَنِي مِنَ الْمُرْسَلِينَ
( 21 )
それでわたしは恐ろしくなって,あなたがたから逃げだした。だが,主はわたしに知識を授けて,使徒の一人となされたのである。
وَتِلْكَ نِعْمَةٌ تَمُنُّهَا عَلَيَّ أَنْ عَبَّدتَّ بَنِي إِسْرَائِيلَ
( 22 )
あなたはイスラエルの子孫を奴隷としておきながら,それがわたしに好意を示す恩恵であるとでもいうのですか。」
قَالَ فِرْعَوْنُ وَمَا رَبُّ الْعَالَمِينَ
( 23 )
フィルアウンは言った。「万有の主とは,何ですか。」
قَالَ رَبُّ السَّمَاوَاتِ وَالْأَرْضِ وَمَا بَيْنَهُمَا ۖ إِن كُنتُم مُّوقِنِينَ
( 24 )
かれ(ムーサー)は言った。「天と地,そしてその間の凡ての有の主であられます。あなたがたがもし(これを)悟ったならば。」
قَالَ لِمَنْ حَوْلَهُ أَلَا تَسْتَمِعُونَ
( 25 )
かれ(フィルアウン)は,左右の者に向かって言った。「あなたがたは聞きましたか。」
قَالَ رَبُّكُمْ وَرَبُّ آبَائِكُمُ الْأَوَّلِينَ
( 26 )
かれ(ムーサー)は言った。「あなたがたの主,また昔からのあなたがたの祖先の主でもあられます。」
قَالَ إِنَّ رَسُولَكُمُ الَّذِي أُرْسِلَ إِلَيْكُمْ لَمَجْنُونٌ
( 27 )
かれ(フィルアウンは左右の者に)言った。「あなたがたに遣わされたこの使徒は,本当に気違いです。」
قَالَ رَبُّ الْمَشْرِقِ وَالْمَغْرِبِ وَمَا بَيْنَهُمَا ۖ إِن كُنتُمْ تَعْقِلُونَ
( 28 )
かれ(ムーサー)は言った。「東と西,またその間にある万有の主であられます。あなたがたがもし理解するのであれば。」
قَالَ لَئِنِ اتَّخَذْتَ إِلَٰهًا غَيْرِي لَأَجْعَلَنَّكَ مِنَ الْمَسْجُونِينَ
( 29 )
かれ(フィルアウン)は言った。「あなたが,もしわたし以外に神を立てるならば,わたしは必ずあなたを囚人にするでしょう。」
قَالَ أَوَلَوْ جِئْتُكَ بِشَيْءٍ مُّبِينٍ
( 30 )
かれ(ムーサー)は言った。「わたしがもし,明白な何物かを,あなたに(有?)してもですか。」
قَالَ فَأْتِ بِهِ إِن كُنتَ مِنَ الصَّادِقِينَ
( 31 )
かれ(フィルアウン)は言った。「あなたの言うことが本当なら,それを示しなさい。」
فَأَلْقَىٰ عَصَاهُ فَإِذَا هِيَ ثُعْبَانٌ مُّبِينٌ
( 32 )
それで(ムーサー)は杖を投げた。見るがいい。それは明らかに蛇となる。
وَنَزَعَ يَدَهُ فَإِذَا هِيَ بَيْضَاءُ لِلنَّاظِرِينَ
( 33 )
またかれの手を差し伸べると,見るがいい。それは誰が見ても真っ白である。
قَالَ لِلْمَلَإِ حَوْلَهُ إِنَّ هَٰذَا لَسَاحِرٌ عَلِيمٌ
( 34 )
かれ(フィルアウン)は左右の長老たちに言った。「本当にこれは,老練な魔術師である。
يُرِيدُ أَن يُخْرِجَكُم مِّنْ أَرْضِكُم بِسِحْرِهِ فَمَاذَا تَأْمُرُونَ
( 35 )
かれはその魔術で,あなたがたをこの国から追い出そうとしている。それであなたがたはどうしようというのか。」
قَالُوا أَرْجِهْ وَأَخَاهُ وَابْعَثْ فِي الْمَدَائِنِ حَاشِرِينَ
( 36 )
かれらは言った。「(久しく)かれとその兄弟を待機させ,使いの者を諸都市に遺わし,
يَأْتُوكَ بِكُلِّ سَحَّارٍ عَلِيمٍ
( 37 )
凡ての老練な魔術師をあなたの許に召し出されよ。」
فَجُمِعَ السَّحَرَةُ لِمِيقَاتِ يَوْمٍ مَّعْلُومٍ
( 38 )
そこで魔術師たちは,決められた日の決められた時刻に集められた。
وَقِيلَ لِلنَّاسِ هَلْ أَنتُم مُّجْتَمِعُونَ
( 39 )
また民衆に向かっても,「あなたがたは(全部)集合したのか。」と告げられた。
لَعَلَّنَا نَتَّبِعُ السَّحَرَةَ إِن كَانُوا هُمُ الْغَالِبِينَ
( 40 )
(人びとは言う。)「魔術師の方が勝てば,わたしたちはかれら(の教え)に従おうではないですか。」
فَلَمَّا جَاءَ السَّحَرَةُ قَالُوا لِفِرْعَوْنَ أَئِنَّ لَنَا لَأَجْرًا إِن كُنَّا نَحْنُ الْغَالِبِينَ
( 41 )
魔術師たちはやって来るなり,フィルアウンに言った。「わたしたちが勝てば,必ず褒美があるでしょうか。」
قَالَ نَعَمْ وَإِنَّكُمْ إِذًا لَّمِنَ الْمُقَرَّبِينَ
( 42 )
かれ(フィルアウン)は言った。「勿論である。その場合あなたがたは,必ず側近となろう。」
قَالَ لَهُم مُّوسَىٰ أَلْقُوا مَا أَنتُم مُّلْقُونَ
( 43 )
ムーサーはかれらに向かって言った。「あなたがたの投げるものを,投げなさい。」
فَأَلْقَوْا حِبَالَهُمْ وَعِصِيَّهُمْ وَقَالُوا بِعِزَّةِ فِرْعَوْنَ إِنَّا لَنَحْنُ الْغَالِبُونَ
( 44 )
そこでかれらは,縄と杖を投げて言った。「フィルアウンの御威光に誓けて,わたしたちは必ず勝利者になろう。」
فَأَلْقَىٰ مُوسَىٰ عَصَاهُ فَإِذَا هِيَ تَلْقَفُ مَا يَأْفِكُونَ
( 45 )
その時ムーサーが杖を投げると,見るがいい。それはかれらの捏造したものを,呑み込んでしまった。
فَأُلْقِيَ السَّحَرَةُ سَاجِدِينَ
( 46 )
そこで魔術師たちは,さっと伏しサジダして,
قَالُوا آمَنَّا بِرَبِّ الْعَالَمِينَ
( 47 )
言った。「わたしたちは,万有の主を信じます。
رَبِّ مُوسَىٰ وَهَارُونَ
( 48 )
ムーサーとハールーンの主を。」
قَالَ آمَنتُمْ لَهُ قَبْلَ أَنْ آذَنَ لَكُمْ ۖ إِنَّهُ لَكَبِيرُكُمُ الَّذِي عَلَّمَكُمُ السِّحْرَ فَلَسَوْفَ تَعْلَمُونَ ۚ لَأُقَطِّعَنَّ أَيْدِيَكُمْ وَأَرْجُلَكُم مِّنْ خِلَافٍ وَلَأُصَلِّبَنَّكُمْ أَجْمَعِينَ
( 49 )
かれ(フィルアウン)は言った。「あなたがたは,わたしの許しも得ないうちにかれを信じるのか。きっとかれは,あなたがたに魔術を教えた,あなたがたの首長であろう。だが,やがて思い知るであろう。わたしは必ずあなたがたの手と足を互い違いに切断し,あなたがたを,凡て磔の刑にするであろう。」
قَالُوا لَا ضَيْرَ ۖ إِنَّا إِلَىٰ رَبِّنَا مُنقَلِبُونَ
( 50 )
かれらは言った。「構いません。わたしたちは,自分の主の許に帰るだけですから。
إِنَّا نَطْمَعُ أَن يَغْفِرَ لَنَا رَبُّنَا خَطَايَانَا أَن كُنَّا أَوَّلَ الْمُؤْمِنِينَ
( 51 )
わたしたちの願いは,只主が,わたしたちの数々の過ちを赦され,わたしたちが信者たちの先がけになることです。」
وَأَوْحَيْنَا إِلَىٰ مُوسَىٰ أَنْ أَسْرِ بِعِبَادِي إِنَّكُم مُّتَّبَعُونَ
( 52 )
われはムーサーに,「わがしもべたちと一緒に,夜の間に旅立て。あなたがたは必ず追手がかかるであろう。」と啓示した。
فَأَرْسَلَ فِرْعَوْنُ فِي الْمَدَائِنِ حَاشِرِينَ
( 53 )
その時フィルアウンは,使いの者を諸都市に遣わし,
إِنَّ هَٰؤُلَاءِ لَشِرْذِمَةٌ قَلِيلُونَ
( 54 )
(言わせた)「これらの者は,ほんの少数の群れに過ぎないのです。
وَإِنَّهُمْ لَنَا لَغَائِظُونَ
( 55 )
かれらは,わたしたちに腹を立てているでしょうが,
وَإِنَّا لَجَمِيعٌ حَاذِرُونَ
( 56 )
わたしたちは,警戒を整え,軍勢も多いのです。」
فَأَخْرَجْنَاهُم مِّن جَنَّاتٍ وَعُيُونٍ
( 57 )
それでわれは,かれらを果樹園や泉から追い出し,
وَكُنُوزٍ وَمَقَامٍ كَرِيمٍ
( 58 )
財宝や栄誉ある地位から追放した。
كَذَٰلِكَ وَأَوْرَثْنَاهَا بَنِي إِسْرَائِيلَ
( 59 )
そんな次第であった。そしてわれはイスラエルの子孫たちに,これらのものを(外の所で)継がせた。
فَأَتْبَعُوهُم مُّشْرِقِينَ
( 60 )
さてかれら(フィルアウンの軍勢)は日の出の時,かれらを追って来た。
فَلَمَّا تَرَاءَى الْجَمْعَانِ قَالَ أَصْحَابُ مُوسَىٰ إِنَّا لَمُدْرَكُونَ
( 61 )
両者が互いに姿が見えるようになると,ムーサーの仲間は言った。「わたしたちは,必ず追いつかれるであろう。」
قَالَ كَلَّا ۖ إِنَّ مَعِيَ رَبِّي سَيَهْدِينِ
( 62 )
かれ(ムーサー)は言った。「決して,決して。本当に主はわたしと共におられます。直ぐに御導きがあるでしょう。」
فَأَوْحَيْنَا إِلَىٰ مُوسَىٰ أَنِ اضْرِب بِّعَصَاكَ الْبَحْرَ ۖ فَانفَلَقَ فَكَانَ كُلُّ فِرْقٍ كَالطَّوْدِ الْعَظِيمِ
( 63 )
その時,われはムーサーに啓示した。「あなたの杖で海を打て。」するとそれは分れたが,それぞれの割れた部分は巨大な山のようであった。
وَأَزْلَفْنَا ثَمَّ الْآخَرِينَ
( 64 )
われはまた,外の群をそこに誘き込んだ。
وَأَنجَيْنَا مُوسَىٰ وَمَن مَّعَهُ أَجْمَعِينَ
( 65 )
そしてわれは,ムーサーそしてかれと共にいた人びと凡てを救った。
ثُمَّ أَغْرَقْنَا الْآخَرِينَ
( 66 )
だが他の者たちを,溺れさせた。
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 67 )
本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 68 )
本当にあなたの主は偉力ならびなく慈悲深くあられる。
وَاتْلُ عَلَيْهِمْ نَبَأَ إِبْرَاهِيمَ
( 69 )
イブラーヒームの物語をかれらに語りなさい.
إِذْ قَالَ لِأَبِيهِ وَقَوْمِهِ مَا تَعْبُدُونَ
( 70 )
かれが父親とかれの人びとに向かって,「あなたがたは何を崇拝するのですか。」と言った時を思い起しなさい。
قَالُوا نَعْبُدُ أَصْنَامًا فَنَظَلُّ لَهَا عَاكِفِينَ
( 71 )
かれらは言った。「わたしたちは偶像を崇拝し,いつもこれに仕えるのです。」
قَالَ هَلْ يَسْمَعُونَكُمْ إِذْ تَدْعُونَ
( 72 )
かれは言った。「あなたがたが祈る時かれら(偶像)は聞くのか。
أَوْ يَنفَعُونَكُمْ أَوْ يَضُرُّونَ
( 73 )
またかれら(偶像)は,あなたがたを益するのですか,それとも害するのですか。」
قَالُوا بَلْ وَجَدْنَا آبَاءَنَا كَذَٰلِكَ يَفْعَلُونَ
( 74 )
かれらは言った。「いや,わたしたちの祖先が,こうしているのを見たのです。」
قَالَ أَفَرَأَيْتُم مَّا كُنتُمْ تَعْبُدُونَ
( 75 )
かれは言った。「それならあなたがたは,あなたがたが今迄崇拝してきたものに就いて考えてみたのですか。
أَنتُمْ وَآبَاؤُكُمُ الْأَقْدَمُونَ
( 76 )
あなたがたも,昔の祖先たちも(崇拝していたものに就いて)。
فَإِنَّهُمْ عَدُوٌّ لِّي إِلَّا رَبَّ الْعَالَمِينَ
( 77 )
万有の主を除いては,かれらはわたしの敵です。
الَّذِي خَلَقَنِي فَهُوَ يَهْدِينِ
( 78 )
かれはわたしを創られた方で,わたしを導かれ,
وَالَّذِي هُوَ يُطْعِمُنِي وَيَسْقِينِ
( 79 )
わたしに食料を支給し,また飲料を授けられた御方。
وَإِذَا مَرِضْتُ فَهُوَ يَشْفِينِ
( 80 )
また病気になれば,かれはわたしを癒して下さいます。
وَالَّذِي يُمِيتُنِي ثُمَّ يُحْيِينِ
( 81 )
わたしを死なせ,それから生き返らせられる御方。
وَالَّذِي أَطْمَعُ أَن يَغْفِرَ لِي خَطِيئَتِي يَوْمَ الدِّينِ
( 82 )
審判の日には,罪過を御赦し下されるよう,わたしが願い望む方である。
رَبِّ هَبْ لِي حُكْمًا وَأَلْحِقْنِي بِالصَّالِحِينَ
( 83 )
主よ,英知をわたしに授け,正しい者たちの仲間に入れて下さい。
وَاجْعَل لِّي لِسَانَ صِدْقٍ فِي الْآخِرِينَ
( 84 )
わたしを後々の世まで真実を伝えた者として下さい。
وَاجْعَلْنِي مِن وَرَثَةِ جَنَّةِ النَّعِيمِ
( 85 )
わたしを至福の園を継ぐ者になされ,
وَاغْفِرْ لِأَبِي إِنَّهُ كَانَ مِنَ الضَّالِّينَ
( 86 )
わたしの父を御赦し下さい。本当にかれは迷った者の仲間ですが。
وَلَا تُخْزِنِي يَوْمَ يُبْعَثُونَ
( 87 )
また(人びとが)復活させられる日に,わたしの面目を失わせないで下さい。
يَوْمَ لَا يَنفَعُ مَالٌ وَلَا بَنُونَ
( 88 )
その日には,財宝も息子たちも,役立ちません。
إِلَّا مَنْ أَتَى اللَّهَ بِقَلْبٍ سَلِيمٍ
( 89 )
ただ汚れのない心を,アッラーに棒げる者だけは別ですが。」
وَأُزْلِفَتِ الْجَنَّةُ لِلْمُتَّقِينَ
( 90 )
楽園は,主を畏れる者に近付けられ,
وَبُرِّزَتِ الْجَحِيمُ لِلْغَاوِينَ
( 91 )
邪道に迷った者には,火獄が現われよう。
وَقِيلَ لَهُمْ أَيْنَ مَا كُنتُمْ تَعْبُدُونَ
( 92 )
そしてかれらは言われよう。「あなたがたが,崇めていた(神々)は何処にいるのですか。
مِن دُونِ اللَّهِ هَلْ يَنصُرُونَكُمْ أَوْ يَنتَصِرُونَ
( 93 )
アッラーを外にして(拝していたもの)はあなたがたを助けられるのですか,または自分自身を助けられるのですか。」
فَكُبْكِبُوا فِيهَا هُمْ وَالْغَاوُونَ
( 94 )
そこでかれらも誘惑した者たちも,その中に投げ込まれる。
وَجُنُودُ إِبْلِيسَ أَجْمَعُونَ
( 95 )
またイブリース(悪魔)の軍勢も全部一緒に。
قَالُوا وَهُمْ فِيهَا يَخْتَصِمُونَ
( 96 )
かれらはそこで,口論して言うであろう。
تَاللَّهِ إِن كُنَّا لَفِي ضَلَالٍ مُّبِينٍ
( 97 )
「アッラーに誓って言います。わたしたちは明らかに誤っていたのです。
إِذْ نُسَوِّيكُم بِرَبِّ الْعَالَمِينَ
( 98 )
万有の主と同位に,あなたがたを配したのですから。
وَمَا أَضَلَّنَا إِلَّا الْمُجْرِمُونَ
( 99 )
わたしたちを迷わせたのは,罪深い者たちに外ならない。
فَمَا لَنَا مِن شَافِعِينَ
( 100 )
それでわたしたちには,誰も執り成す者もなく,
وَلَا صَدِيقٍ حَمِيمٍ
( 101 )
一人の真の友もないのです。
فَلَوْ أَنَّ لَنَا كَرَّةً فَنَكُونَ مِنَ الْمُؤْمِنِينَ
( 102 )
わたしたちがもう一度返ることが出来るなら,本当に信者の仲間に入るのですが。」
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 103 )
本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 104 )
本当にあなたの主は偉力ならびなく慈悲深くあられる。
كَذَّبَتْ قَوْمُ نُوحٍ الْمُرْسَلِينَ
( 105 )
ヌーフの民も,使徒たちを信じなかった。
إِذْ قَالَ لَهُمْ أَخُوهُمْ نُوحٌ أَلَا تَتَّقُونَ
( 106 )
かれらの同胞のヌーフが,かれらに言った時を思い起しなさい。「あなたがたは,主を畏れないのですか。
إِنِّي لَكُمْ رَسُولٌ أَمِينٌ
( 107 )
本当にわたしは,あなたがたへの誠実な使徒です。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 108 )
それでアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَمَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مِنْ أَجْرٍ ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 109 )
わたしは,それに対しあなたがたに報酬を求めません。わたしへの報酬は,只万有の主から(いただく)だけです。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 110 )
だからアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。」
قَالُوا أَنُؤْمِنُ لَكَ وَاتَّبَعَكَ الْأَرْذَلُونَ
( 111 )
かれらは言った。「最も卑しい者たちがあなたに従っているというのに,わたしたちまであなたを信じるのですか。」
قَالَ وَمَا عِلْمِي بِمَا كَانُوا يَعْمَلُونَ
( 112 )
かれ(ヌーフ)は言った。「かれらが行っていることに就いて,わたしが何を知りましょうか。
إِنْ حِسَابُهُمْ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّي ۖ لَوْ تَشْعُرُونَ
( 113 )
かれらの清算は,只わたしの主に属するのです。もしあなたがたが理解するならば。
وَمَا أَنَا بِطَارِدِ الْمُؤْمِنِينَ
( 114 )
またわたしは,信仰する者たちを追い払いません。
إِنْ أَنَا إِلَّا نَذِيرٌ مُّبِينٌ
( 115 )
わたしは公明な一人の警告者に過ぎないのです。」
قَالُوا لَئِن لَّمْ تَنتَهِ يَا نُوحُ لَتَكُونَنَّ مِنَ الْمَرْجُومِينَ
( 116 )
かれらは言った。「あなたが止めないなら,ヌーフよ,必ず石打ちにされるでしょう。」
قَالَ رَبِّ إِنَّ قَوْمِي كَذَّبُونِ
( 117 )
かれは(祈って)言った。「主よ,本当にわたしの民はわたしを嘘付きであると申します。
فَافْتَحْ بَيْنِي وَبَيْنَهُمْ فَتْحًا وَنَجِّنِي وَمَن مَّعِيَ مِنَ الْمُؤْمِنِينَ
( 118 )
それでわたしとかれらの間を,確り御裁き下され,わたしと,わたしと一緒の信者たちを救って下さい。」
فَأَنجَيْنَاهُ وَمَن مَّعَهُ فِي الْفُلْكِ الْمَشْحُونِ
( 119 )
そこでわれはかれと,かれと一緒の者たちを,満戦した舟の中に救ってやった。
ثُمَّ أَغْرَقْنَا بَعْدُ الْبَاقِينَ
( 120 )
それからわれは後に残った者たちを溺れさせた。
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 121 )
本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 122 )
本当にあなたの主,かれは偉力ならびなく慈悲深くあられる
كَذَّبَتْ عَادٌ الْمُرْسَلِينَ
( 123 )
アード(の民)も,使徒たちを嘘付きであるとした。
إِذْ قَالَ لَهُمْ أَخُوهُمْ هُودٌ أَلَا تَتَّقُونَ
( 124 )
かれらの同胞のフードがかれらに言った時を思い起せ。「あなたがたは主を畏れないのですか。
إِنِّي لَكُمْ رَسُولٌ أَمِينٌ
( 125 )
本当にわたしは,あなたがたへの誠実な使徒です。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 126 )
だからアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَمَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مِنْ أَجْرٍ ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 127 )
またわたしは,このことであなたがたに報酬を求めません。わたしへの報酬は,只万有の主から(いただく)だけです。
أَتَبْنُونَ بِكُلِّ رِيعٍ آيَةً تَعْبَثُونَ
( 128 )
あなたがたは高地という高地に悪戯に碑を建てるのですか。
وَتَتَّخِذُونَ مَصَانِعَ لَعَلَّكُمْ تَخْلُدُونَ
( 129 )
またあなたがたは(永遠に)住もうとして,堅固な高楼を建てるのですか。
وَإِذَا بَطَشْتُم بَطَشْتُمْ جَبَّارِينَ
( 130 )
あなたがたは暴力を振う時,暴虐者のように振舞うのですか。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 131 )
アッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَاتَّقُوا الَّذِي أَمَدَّكُم بِمَا تَعْلَمُونَ
( 132 )
あなたがたが知る程のものを,授けられる方を畏れなさい。
أَمَدَّكُم بِأَنْعَامٍ وَبَنِينَ
( 133 )
かれは数々の家畜と子孫を,あなたがたに授けられ,
وَجَنَّاتٍ وَعُيُونٍ
( 134 )
また果樹園や泉をも授けられた。
إِنِّي أَخَافُ عَلَيْكُمْ عَذَابَ يَوْمٍ عَظِيمٍ
( 135 )
わたしはあなたがたに加えられる偉大な日の懲罰を本当に恐れる。」
قَالُوا سَوَاءٌ عَلَيْنَا أَوَعَظْتَ أَمْ لَمْ تَكُن مِّنَ الْوَاعِظِينَ
( 136 )
かれらは言った。「あなたが説教しても説教しなくても,わたしたちにとっては同じことです。
إِنْ هَٰذَا إِلَّا خُلُقُ الْأَوَّلِينَ
( 137 )
本当にこれは,昔のやり方に外なりません。
وَمَا نَحْنُ بِمُعَذَّبِينَ
( 138 )
わたしたちは懲罰されないのです。」
فَكَذَّبُوهُ فَأَهْلَكْنَاهُمْ ۗ إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 139 )
かれらは,かれを嘘付きであるとした。そこでわれはかれらを滅ぼした。本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 140 )
本当にあなたの主は偉力ならびなく慈悲深い御方であられる。
كَذَّبَتْ ثَمُودُ الْمُرْسَلِينَ
( 141 )
サムード(の民)も,使徒たちを嘘付きであるとした。
إِذْ قَالَ لَهُمْ أَخُوهُمْ صَالِحٌ أَلَا تَتَّقُونَ
( 142 )
かれらの同胞サーリフが,かれらに言った時を思い起しなさい。「あなたがたは主を畏れないのですか。
إِنِّي لَكُمْ رَسُولٌ أَمِينٌ
( 143 )
本当にわたしは,あなたがたへの誠実な使徒です。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 144 )
だからアッラーを畏れわたしに従いなさい。
وَمَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مِنْ أَجْرٍ ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 145 )
わたしはあなたがたにこのことで報酬を求めない。わたしへの報酬は,只万有の主から(いただく)だけです。
أَتُتْرَكُونَ فِي مَا هَاهُنَا آمِنِينَ
( 146 )
あなたがたはここで,いつまでも安泰でいられましょうか。
فِي جَنَّاتٍ وَعُيُونٍ
( 147 )
果樹園や泉,
وَزُرُوعٍ وَنَخْلٍ طَلْعُهَا هَضِيمٌ
( 148 )
穀物畑や,見事な若実を付けるナツメヤシの園,
وَتَنْحِتُونَ مِنَ الْجِبَالِ بُيُوتًا فَارِهِينَ
( 149 )
また(岩)山に,あなたがたが巧みに家を切り穿っても(安泰であり得ようか)。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 150 )
だからアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَلَا تُطِيعُوا أَمْرَ الْمُسْرِفِينَ
( 151 )
あなたがたは,無法な常軌を逸した者の命令に,従ってはなりません。
الَّذِينَ يُفْسِدُونَ فِي الْأَرْضِ وَلَا يُصْلِحُونَ
( 152 )
かれらは地上に危害を引き起す者で,(悪弊を)矯正する者ではありません。」
قَالُوا إِنَّمَا أَنتَ مِنَ الْمُسَحَّرِينَ
( 153 )
かれらは言った。「あなたは(ほ?)かれた者に過ぎません。
مَا أَنتَ إِلَّا بَشَرٌ مِّثْلُنَا فَأْتِ بِآيَةٍ إِن كُنتَ مِنَ الصَّادِقِينَ
( 154 )
あなたは,わたしたちと同じ一人の人間に過ぎません。あなたの言うのが本当なら,わたしたちに印を(西?)しなさい。」
قَالَ هَٰذِهِ نَاقَةٌ لَّهَا شِرْبٌ وَلَكُمْ شِرْبُ يَوْمٍ مَّعْلُومٍ
( 155 )
かれ(サーリフ)は言った。「ここに一頭の雌ラクダがいます。それにも水飲み日があり,またあなたがたにも,(それぞれ)決められた水飲み日があります。
وَلَا تَمَسُّوهَا بِسُوءٍ فَيَأْخُذَكُمْ عَذَابُ يَوْمٍ عَظِيمٍ
( 156 )
偉大な日の懲罰があなたがたを襲わないよう,それに害を加えてはなりません。」
فَعَقَرُوهَا فَأَصْبَحُوا نَادِمِينَ
( 157 )
だがかれらは,その腱を切って不具にし,たちまち後悔することになった。
فَأَخَذَهُمُ الْعَذَابُ ۗ إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 158 )
それは懲罰がかれらを襲ったからである。本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 159 )
本当にあなたの主は偉力ならびなく慈悲深い御方であられる。
كَذَّبَتْ قَوْمُ لُوطٍ الْمُرْسَلِينَ
( 160 )
ルートの民も使徒たちを嘘付きであるとした。
إِذْ قَالَ لَهُمْ أَخُوهُمْ لُوطٌ أَلَا تَتَّقُونَ
( 161 )
同胞ルートが,かれらに,「あなたがたは主を畏れないのですか。」と言った時を思い起しなさい。
إِنِّي لَكُمْ رَسُولٌ أَمِينٌ
( 162 )
「本当にわたしは,あなたがたへの誠実な使徒です。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 163 )
だからアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَمَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مِنْ أَجْرٍ ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 164 )
わたしはあなたがたにこのことで報酬を求めません。わたしへの報酬は,誰々万有の主から(いただく)だけです。
أَتَأْتُونَ الذُّكْرَانَ مِنَ الْعَالَمِينَ
( 165 )
あなたがたは創造された者の中男だけに近付き,
وَتَذَرُونَ مَا خَلَقَ لَكُمْ رَبُّكُم مِّنْ أَزْوَاجِكُم ۚ بَلْ أَنتُمْ قَوْمٌ عَادُونَ
( 166 )
主があなたがたのために創られた配偶者を顧みないのですか。いや,あなたがたは罪を犯す者です。」
قَالُوا لَئِن لَّمْ تَنتَهِ يَا لُوطُ لَتَكُونَنَّ مِنَ الْمُخْرَجِينَ
( 167 )
かれらは(答えて)言った。「いい加減止めないなら,ルートよ,あなたは必ず追放されるでしょう。」
قَالَ إِنِّي لِعَمَلِكُم مِّنَ الْقَالِينَ
( 168 )
かれ(ルートは)言った。「わたしは,本当にあなたがたの行いを忌み嫌っています。
رَبِّ نَجِّنِي وَأَهْلِي مِمَّا يَعْمَلُونَ
( 169 )
主よ,わたしとわたしの家族を,かれらの所業から御救い下さい。」
فَنَجَّيْنَاهُ وَأَهْلَهُ أَجْمَعِينَ
( 170 )
それでわれは,かれとかれの家族を凡て救った。
إِلَّا عَجُوزًا فِي الْغَابِرِينَ
( 171 )
後に残った,老女(ルートの妻)は別であったが。
ثُمَّ دَمَّرْنَا الْآخَرِينَ
( 172 )
それから,われは外の者を滅ぼした。
وَأَمْطَرْنَا عَلَيْهِم مَّطَرًا ۖ فَسَاءَ مَطَرُ الْمُنذَرِينَ
( 173 )
われは,(石の)雨をかれらの上に降らせた。警告されていた者たちには,災厄の雨であった。
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 174 )
本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 175 )
本当にあなたの主は偉力ならびなき慈悲深き御方であられる。
كَذَّبَ أَصْحَابُ الْأَيْكَةِ الْمُرْسَلِينَ
( 176 )
森の人びとも使徒たちを嘘付きであるとした。
إِذْ قَالَ لَهُمْ شُعَيْبٌ أَلَا تَتَّقُونَ
( 177 )
シュアイブがかれらに,「あなたがたは主を畏れないのですか。」と言った時を思い起しなさい。
إِنِّي لَكُمْ رَسُولٌ أَمِينٌ
( 178 )
かれ(シュアイブ)は言った。「本当にわたしは,あなたがたへの誠実な使徒です。
فَاتَّقُوا اللَّهَ وَأَطِيعُونِ
( 179 )
だからアッラーを畏れ,わたしに従いなさい。
وَمَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مِنْ أَجْرٍ ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَىٰ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 180 )
わたしはあなたがたにこのことで報酬を求めない。わたしへの報酬は,唯々万有の主から(いただく)だけです。
أَوْفُوا الْكَيْلَ وَلَا تَكُونُوا مِنَ الْمُخْسِرِينَ
( 181 )
計量を十分に与え,損をさせてはなりません。
وَزِنُوا بِالْقِسْطَاسِ الْمُسْتَقِيمِ
( 182 )
正確な汗で計り,
وَلَا تَبْخَسُوا النَّاسَ أَشْيَاءَهُمْ وَلَا تَعْثَوْا فِي الْأَرْضِ مُفْسِدِينَ
( 183 )
他人のものを詐取してはなりません。また迷惑を及ぼす行いをして,地上を退廃させてはなりません。
وَاتَّقُوا الَّذِي خَلَقَكُمْ وَالْجِبِلَّةَ الْأَوَّلِينَ
( 184 )
あなたがたと前の世代の者たちを創られた方,かれを畏れなさい。」
قَالُوا إِنَّمَا أَنتَ مِنَ الْمُسَحَّرِينَ
( 185 )
するとかれらは言った。「あなたは(思?)かれた者に過ぎません。
وَمَا أَنتَ إِلَّا بَشَرٌ مِّثْلُنَا وَإِن نَّظُنُّكَ لَمِنَ الْكَاذِبِينَ
( 186 )
あなたはわたしたちと同じ一人の人間に過ぎません。どう考えてもあなたは虚言の徒です。
فَأَسْقِطْ عَلَيْنَا كِسَفًا مِّنَ السَّمَاءِ إِن كُنتَ مِنَ الصَّادِقِينَ
( 187 )
あなたの言うことが真実なら,天の一角をわたしたちの上に落としなさい。」
قَالَ رَبِّي أَعْلَمُ بِمَا تَعْمَلُونَ
( 188 )
かれ(シュアイブ)は言った。「わたしの主は,あなたがたのすることをよく知っておられます。」
فَكَذَّبُوهُ فَأَخَذَهُمْ عَذَابُ يَوْمِ الظُّلَّةِ ۚ إِنَّهُ كَانَ عَذَابَ يَوْمٍ عَظِيمٍ
( 189 )
だがかれらはかれを嘘付きであるとした。それであの陰惨な日の懲罰がかれらを襲った。それは本当に厳しい懲罰の日であった。
إِنَّ فِي ذَٰلِكَ لَآيَةً ۖ وَمَا كَانَ أَكْثَرُهُم مُّؤْمِنِينَ
( 190 )
本当にこの中には,一つの印がある。だがかれらの多くは信じない。
وَإِنَّ رَبَّكَ لَهُوَ الْعَزِيزُ الرَّحِيمُ
( 191 )
本当にあなたの主は偉力ならびなく慈悲深い御方であられる。
وَإِنَّهُ لَتَنزِيلُ رَبِّ الْعَالَمِينَ
( 192 )
本当にこの(クルアーン)は,万有の主からの啓示である。
نَزَلَ بِهِ الرُّوحُ الْأَمِينُ
( 193 )
誠実な聖霊がそれをたずさえ,
عَلَىٰ قَلْبِكَ لِتَكُونَ مِنَ الْمُنذِرِينَ
( 194 )
あなたの心に(下した)。それであなたは警告者の1人となるために,
بِلِسَانٍ عَرَبِيٍّ مُّبِينٍ
( 195 )
明瞭なアラビアの言葉で(下されたのである)。
وَإِنَّهُ لَفِي زُبُرِ الْأَوَّلِينَ
( 196 )
このことは,既に昔の啓典の中に記されている。
أَوَلَمْ يَكُن لَّهُمْ آيَةً أَن يَعْلَمَهُ عُلَمَاءُ بَنِي إِسْرَائِيلَ
( 197 )
イスラエルの子孫の学者たちがこれを知っていることは,かれら(マッカの多神教徒)にとって,一つの印ではないのか。
وَلَوْ نَزَّلْنَاهُ عَلَىٰ بَعْضِ الْأَعْجَمِينَ
( 198 )
われが,もしこれをアラブ以外の誰かに啓示したならば,
فَقَرَأَهُ عَلَيْهِم مَّا كَانُوا بِهِ مُؤْمِنِينَ
( 199 )
かれがそれを読誦しても,人びとはそれを信じなかったであろう。
كَذَٰلِكَ سَلَكْنَاهُ فِي قُلُوبِ الْمُجْرِمِينَ
( 200 )
このように,われは罪深い者たちの心の中に,それ(啓示の一部)を入らせた。
لَا يُؤْمِنُونَ بِهِ حَتَّىٰ يَرَوُا الْعَذَابَ الْأَلِيمَ
( 201 )
それでもかれらは痛ましい懲罰を見るまでは,この(クルアーン)を信じないであろう。
فَيَأْتِيَهُم بَغْتَةً وَهُمْ لَا يَشْعُرُونَ
( 202 )
だがその(懲罰)は,かれらの気付かない中に突然襲いかかるであろう。
فَيَقُولُوا هَلْ نَحْنُ مُنظَرُونَ
( 203 )
その時かれらは,「わたしたちは猶予されないのですか」と言おう。
أَفَبِعَذَابِنَا يَسْتَعْجِلُونَ
( 204 )
それでもかれらは,われの懲罰を急がせようというのか。
أَفَرَأَيْتَ إِن مَّتَّعْنَاهُمْ سِنِينَ
( 205 )
あなたはどう思うのか,われがかれらに幾年間も(の現世の生活を)享楽させても,
ثُمَّ جَاءَهُم مَّا كَانُوا يُوعَدُونَ
( 206 )
なお,かれらに約束されたこと(天罰)が来るとすれば,
مَا أَغْنَىٰ عَنْهُم مَّا كَانُوا يُمَتَّعُونَ
( 207 )
享楽させてもらったことが,かれらにとり何の益になろうか。
وَمَا أَهْلَكْنَا مِن قَرْيَةٍ إِلَّا لَهَا مُنذِرُونَ
( 208 )
われは警告者を(前もって)遣わさずに何如なる町も滅ぼさなかった。
ذِكْرَىٰ وَمَا كُنَّا ظَالِمِينَ
( 209 )
(また)気付かせ(た後で)なければ。われは決して不当なことを行うものではない。
وَمَا تَنَزَّلَتْ بِهِ الشَّيَاطِينُ
( 210 )
また悪魔たちがこれ(啓示)を(湾?)すこともないのである。
وَمَا يَنبَغِي لَهُمْ وَمَا يَسْتَطِيعُونَ
( 211 )
それはかれらに相応しいものでもなく,またかれらには(そんな)能力もない。
إِنَّهُمْ عَنِ السَّمْعِ لَمَعْزُولُونَ
( 212 )
かれらは,啓示を聞くことから遠ざけられている。
فَلَا تَدْعُ مَعَ اللَّهِ إِلَٰهًا آخَرَ فَتَكُونَ مِنَ الْمُعَذَّبِينَ
( 213 )
それでアッラーと一緒に,外のどんな神にも祈ってはならない。さもないとあなたも懲罰される者の仲間となろう。
وَأَنذِرْ عَشِيرَتَكَ الْأَقْرَبِينَ
( 214 )
あなたの近親者に誓告しなさい。
وَاخْفِضْ جَنَاحَكَ لِمَنِ اتَّبَعَكَ مِنَ الْمُؤْمِنِينَ
( 215 )
またあなたに従って信仰する者には,(愛の)翼を優しく下げてやりなさい。
فَإِنْ عَصَوْكَ فَقُلْ إِنِّي بَرِيءٌ مِّمَّا تَعْمَلُونَ
( 216 )
かれらがあなたに従わないなら,「あなたがたが行うことは,わたしに関わりはありません。」と言ってやるがいい。
وَتَوَكَّلْ عَلَى الْعَزِيزِ الرَّحِيمِ
( 217 )
偉力ならびなく慈悲深き御方に(後は)御任せしなさい。
الَّذِي يَرَاكَ حِينَ تَقُومُ
( 218 )
あなたが(礼拝に)立つのを見ておられる方に,
وَتَقَلُّبَكَ فِي السَّاجِدِينَ
( 219 )
またサジダする者たちの間での,あなたの諸動作を(も見ておられる方に)。
إِنَّهُ هُوَ السَّمِيعُ الْعَلِيمُ
( 220 )
本当にかれは全聴にして全知であられる。
هَلْ أُنَبِّئُكُمْ عَلَىٰ مَن تَنَزَّلُ الشَّيَاطِينُ
( 221 )
われは,悪魔たちが誰の上に下るのかあなたがたに告げようか。
تَنَزَّلُ عَلَىٰ كُلِّ أَفَّاكٍ أَثِيمٍ
( 222 )
かれらは,凡ての嘘付きの徒の上に下る。
يُلْقُونَ السَّمْعَ وَأَكْثَرُهُمْ كَاذِبُونَ
( 223 )
(悪魔の話に)耳を貸す(者)の多くは嘘付きの徒である。
وَالشُّعَرَاءُ يَتَّبِعُهُمُ الْغَاوُونَ
( 224 )
また詩人たちのことだが,(悪魔に)唆かされた者たち(だけ)が,かれらに従う。
أَلَمْ تَرَ أَنَّهُمْ فِي كُلِّ وَادٍ يَهِيمُونَ
( 225 )
あなたは,かれらが凡ての谷間をさ迷い歩くのを見なかったのか。
وَأَنَّهُمْ يَقُولُونَ مَا لَا يَفْعَلُونَ
( 226 )
またかれらは,自分の行いもしないことを口にするではないか。
إِلَّا الَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ وَذَكَرُوا اللَّهَ كَثِيرًا وَانتَصَرُوا مِن بَعْدِ مَا ظُلِمُوا ۗ وَسَيَعْلَمُ الَّذِينَ ظَلَمُوا أَيَّ مُنقَلَبٍ يَنقَلِبُونَ
( 227 )
信仰して善行に動しむ者,またアッラーを多く唱念し,迫害された後には自らを守る者は別である。不義を行った者たちは,どんな変り方で,移り変っていくかを,やがて知ることになろう。